ロボットハンド技術~指先の感覚を「感じる」ではなく「見る」~
どうもーテキトーブロガーです。
今回は気になった技術について書いていきます。
私の本職は、実はエンジニアです。(どうでもいいと思いますがすみません)
仕事の関係上、センサやロボットなど精密機械に触れる機会が多いです。エンジニアの目線で、気になった技術を書いていこうと思います。
1.ロボットはどうやって物をつかむの?
本題に入る前にロボットがどうやって物をつかむかについて軽く説明します。
ロボットハンドとはこういうものです。
産業用ロボットで利用されるハンドは、基本このような形をしています。
ハンドは、サーボモータで制御されます。サーボのトルク制御により物をつかみます。
しかし、人間のように「柔らかいもの」をやさしく掴むなどの複雑な制御では、トルク制御では不可能です。
例えば、みかんのような柔らかいものをこのロボットでつかもうとするとみかんは潰れてしまいます。なので、ロボットが人と共に生活するには、このハンドの問題を解決しなければいけません。
現在、人間と共に生活できるような人型ロボットの開発が盛んに行われる中、ハンドの研究も多く行われています。
そこで、柔らかいものをやさしく掴むために、ハンドの爪の先端にセンサをつける手法がよく使われます。
接触センサーを取り付け、モノを掴んだ時の把持力を高周期で読み取りトルク制御にフィードバックすることで、柔らかいものを潰さず掴むことを可能にします。
しかし、この手法だと物の位置や滑り落ちるときの感覚などを取得することができないです。また、接触センサは断線しやすいという問題があります。
2.光量の変化を検知
コロンビア大学で、光を利用することで把持力の管理や物の位置の把握を実現する方法を開発しました。
指先にフォトダイオード32個とLED30個を埋め込み、光量を検知することで、どの部分にどれくらいの力で押されたかを感知します。
信号の量が多いため、情報量がかなり多くなります。そこで役に立つのがAIです。AIを利用することで、大量の情報を扱うことができ、指先の感覚を覚えていきます。
これは、人間が指先の感覚を覚えてきたのに似ています。人は幼少期に多くのものを実際に手で触り、握り、手の感覚を覚えていきます。
この開発は、今後のロボットハンドの大きな前進になると思いました。
このハンドに関する詳細な記事は以下のものです。興味があれば読んでみてください。
最後まで読んでいただきありがとうございます。これからも気になった技術を紹介していこうと思います。